謹賀新年2024

2024年がやってきました。

しかし正月から日本海側では地震津波、それに伴う火災も発生しており、現地の方々が無事に避難されることはもちろん、1日も早く安全な日常に戻れることを祈る限りです。

さて、自分事では、年末に10年ぶりにMacbook Pro(M3)を新調したので(早速使っているこれを書いています)、Digital Performerも最新版で音楽制作に勤しむ1年としたいです。そしてバンドもできたらやりたいなあと思う次第です。

歳をとると、1年1年が本当に短いので、まずは新NISAで老後の資金も貯めながら(苦笑)、悔いのないようにできることをやっていこうと思います。

皆様方も本年が充実した1年になりますように。

 

 

読書感想文:湊かなえ「花の鎖」

気づけばもう12月も下旬どころか、クリスマス間近です。

この1年は何だかとても早くて、いろいろなことが中途半端で反省しかない1年になりそうです。

そんな中で読書には励んでいたので、少しずつ紹介していこうと思います。

ということで、今回は湊かなえさんの「花の鎖」です。何となく湊かなえさんの本が読みたいなあと本屋でパッと手に取ったのが本作だったので、10年ほど前の作品とか、背景情報は一切なく読み始めました。

お話は、ある町を舞台に、3人の女性のストーリーが順繰りに語られていく作り。のんびり読み進めていたので途中で作品の構造には気づきましたが、着地は予想できなかったので、最後まで楽しく読めました。

何と言ったらいいのか言葉が見つかりませんが、いわゆる湊かなえさんの作品らしく、その点の期待は裏切っていませんね。

人の命の重たさというものがどこか軽んじられている昨今なので、自分の人生や出会ってきた人のことにも思いを馳せるきっかけにもなりました。

ところで本作はドラマ化されているとのことですが、あいにくと未視聴なので、どのように映像化されているのか気になるところです。本作は文字情報だけだからこそ描けるカラクリ構造なので、それを映像で見せるには仕掛けを変えるのか、そもそも見せるポイントそのものを変えるのか。よく“映像化不可能な作品”と言われる小説がありますけれど、この「花の鎖」はそういうクリエイティブな想像も楽しい作品かもしれません。

 

読書感想文「戦前のこわい話〈増補版〉: 怪奇実話集」

何だかんだと毎日忙しく過ごしていて、気づいたら8月も残りわずか。

ということで、夏らしい怖い話ということで、志村有弘さん編「戦前のこわい話〈増補版〉: 怪奇実話集」のご紹介です。

本作は2009年発行のものに一作品を追加した補強新装版とのこと。

私の期待値としてはもう少し「戦前」の社会が土着に描かれているいいなと思ったのですが、元の作品を平成・令和な文体の現代視点で読みやすくされているからなのか、あまりその点を感じられず。実際にあったと言われる猟奇事件や不可思議な出来事の伝聞が、中途半端に戦前を舞台にした伝聞調フィクションになってしまったような感じでした。

なので、エピソード的には「闇の人形師」「猟奇魔」あたりは、途中までは江戸川乱歩的な展開で面白くなりそうなんですが、実録ということなのか最後はフィクション的なクライマックスには至らずあっさり終わってしまって。もったいないなあと、期待値のズレでしかない感想を抱いてしまいました。

ただ、今回収録されたという山之口貘の「無線宿」はひじょうに面白くて、それで本書を紹介したいなと思った次第です。

生涯、放浪生活を送ったという山之口貘の、まさにそういう生活を余儀なくされていくような日常の一コマが描かれていて、期待していた「戦前」の社会が窺えました。そこにちょっとしたホラーな出来事が起きるという小説的な面白さもあって、あっさりと終わるのも日記風で良かったなと。短編ですし、内容というよりも文章を通じて社会や風俗を感じていただくのがいい読み方なのかなと思います。

読書感想文「空飛ぶ広報室」

久々の更新になりました。

前回の更新で「パレートの誤算」の感想を書きましたが、その時に一緒に買ったのが、「空飛ぶ広報室」です。…読み終わるのにいつまでかかってんだか(苦笑)

ということで、「空飛ぶ広報室」ですが、私、広報のお仕事を始めてかれこれ25年目なので(途中1年ほど違う仕事してましたけど)、広報のお仕事を扱った作品というと真っ先に思い浮かぶというか、唯一だったのが「広報室沈黙す」で、実際、バイブル的な一冊でしたが、有川浩さんのこちらも広報の仕事内容がしっかり書かれていて、読んでいて楽しかったですね。たいてい、広告のお仕事と混同されがちなのを、ちゃんと広報の業務を描いていますし、広報パーソンの物事の捉え方や考え方、行動パターンに基づいて物語が進行していきますし。10年以上前の作品なので、本格的なSNSの時代に入る前ですけれど、本質的には広報の仕事、変わってないよなあと思います。

内容そのものは、登場人物全員のキャラがしっかり立っていて、行間を読むというよりは、丁寧に描かれていく物語自体に身を任せればいい感じなので、かなり長いですが、さらっと読めるでしょう。

読書感想文的な。(柚月裕子「パレートの誤算」)

年末年始にポイ活のアンケートに答えていて、エンタメ系の内容だったのですが、「最近読んだ本」という設問に、あれ、答えられない…という残念な出来事があり、この3連休、とりあえず小説を数冊購入してきました。あ、実用書とかは読んでいますからね。

ということで、まずは一冊読了したのは、パレートの誤算」。

生活保護が題材の社会派ミステリーという本作。

前職でWOWOWのドラマ版主演の橋本愛さんにインタビューさせていただいたこともあり、

以前から興味があったので(けれどもそのドラマは未視聴…)、一気に読んでしまいました。文章が読みやすいということも一因ですね。

“社会派ミステリー”と帯に書かれていますが、推理や謎解きメインのいわゆる探偵小説や刑事モノではなく、主人公が探求していくことで逆に危険に巻き込まれていく系の話。自分はそういうのが好きなので、正に自分好みのストーリー展開でした。主人公の聡美さんの真っ直ぐな性格もいい感じです。

ストーリーは割とシンプルな展開ですが、読者をミスリードさせていくような筆の進め方なので(書き下ろしではなく連載だったからですかねぇ)、そこに素直に乗っかるのが正しい楽しみ方だと思います。とはいえ、貧困ビジネスのような社会の闇のようなものに触れるスリリングさを“社会派ミステリー”としてただ消費するだけではなく、貧困問題や生活保護の社会課題に思いを馳せられるといいのかなと。「目を背けてはいけないものがそこにある!」と作者も帯に書かれていますし。

 

謹賀新年2023

さてさて、2023年ももう4日目。

この年末年始は休み自体は前職から1日増えて本日までお休みなので、のんびりさせていただいております。

紅白歌合戦も相棒も観たし、初詣にも行ったのですが、何かちょっと慌ただしくもあり、いまひとつ年末年始ぽくない気持ちです。

明日は仕事始めなので、しっかり働いていい1年にしようと。

そして、今年はそろそろMacを新調して、曲作りに励んで、LIVEでも演れるように腕を磨く1年にしようと思います。

 

LIVE演ってきました。嘆雲兮| 鞠婧禕 Cover「想いは永遠に」

さてさて、先週ですが、すっかり年イチとなっているLIVE演ってきました。

忘年会LIVEということで3曲でしたが、今回は比較的、準備に時間をかけることができました。

今年が日中国交正常化50周年ということで毎回のネタものは中国ポップスだということで選んだのが鞠婧禕さんの「嘆雲兮」という曲。(ちなみに一昨年は森口博子さんのZガンダムの曲、昨年はオリジナル曲のサンバアレンジ、といつだってやりたいものが結果的にネタもの化しているだけなのです)

「嘆雲兮」はAmazon Prime Musicがまだまともだった頃に(使うのやめました)S.H.E.とかを聴いているときにおすすめに出てきた他の曲をザッピングしていていいなと思った曲でした。

なので、鞠婧禕さんが上海版AKBのSNH48のメンバーだったこととかは後から知ったので、プロフィール先行ではなく、純粋に曲がいいなと。できればバンドで演奏して自分はギター弾きたいなと思いましたが、メンバー多忙なシーズンなので今年もバイオリンのサポートをしていただいて、その点でもぴったりだったなあと。

ベースは昨年は何だか全然弾けていなかったけれど、今年は音作りの方向を変えて、何となく収まった感じ。PAの方からは「トーン上げたら?」と提案されましたが、この曲に関しては丸っこい音で正解だと思ったので、実際自分的にも結果良かったのですが、その後上げ忘れて、次の曲はオケに埋もれてた(T_T)

 

 

ちなみに、「嘆雲兮」のオリジナルは80年代USパワーバラードなギターソロ満載なので、80sロック好きな人はぜひオリジナルも聴いてみてくださいね。