麻耶雄嵩「隻眼の少女」(文春文庫)

久々にミステリ買いました。麻耶雄嵩さんの「隻眼の少女」ということで、第64回日本推理作家協会賞、第11回本格ミステリ大賞も受賞されて、私が購入した時点で第10刷なのですでにベストセラーね。ま、私のようなジャケ買い表紙買いな人もたくさんいるだろうけど…ここ重要ですよっ>出版関係各位


中身はいわゆる限定された空間(本作では栖苅村の琴折家のお屋敷)での連続殺人ものということで、文庫版解説にも書かれていることですが、謎解きに特化した世界が構築されるってやつで、本作ではフーダニット>ハウダニットホワイダニットな感じ。絶壁で語るあれに近いですね。森博嗣さんなどで理由どうでも良いの世界を初めて知った私ですが、本作もまたミステリらしい作りなんだろうな。途中から犯人の予測はついたんですよ。あーやっぱりそうなっちゃった、みたいな。でも、この「隻眼の少女」が面白いのは、二代に渡る物語になっていたり、鏡の法則があちこちにあったり、細かいところまでしっかりしているんですよね。たとえば「すべてがFになる」の副社長殺害とか超雑なんですけど、本作の場合はそういう雑な扱いのところがみかげさん曰くの不整合ってことになるのかな、ちゃんと回収されるんですよね。


隻眼少女(眼帯少女)は橋本愛ちゃんで決まりなんですが、これ映像化すると誰がいいですかねぇ。愛ちゃんと賢人君でいいんじゃね?という投げやり意見もおk。