中庭の出来事

久々の更新になりました。
恩田陸『中庭の出来事』を読了。
舞台劇の劇中劇が多重構造になった不可思議さを演出した作品。ある殺人事件、を取り上げたお芝居、の登場人物たちの会話と、その事件のモチーフになったある事故、とお芝居の登場人物の関わり。バラバラに進行していき、最後にパズルのピースがひとつひとつはまる様に収斂していく、作品の構造もまた、(いろいろな方向から見渡せる)「中庭」的。じっくり読むのにおすすめですが、日を空けてしまうとついていけなくなるので、一晩で読むのが一番です。